世界三大時計特集

Pickup Brands

「雲上ブランド」と呼ばれる3ブランドをそれぞれご紹介

Patek Philippe

「世界最高峰の時計をつくる」創業から現在に至るまで貫かれる信念と、
高い技術力から生み出される至極の時計。

History

パテック・フィリップの歴史は、1839年、アントワーヌ・ノルベール・ド・パテックとフランソワ・チャペック設立された「パテック・チャペック社」から始まります。懐中時計が主流だった当時、ゼンマイの巻き上げは鍵で行われていました。

1844年、アントワーヌ・ノルベール・ド・パテックはパリの博覧会でリューズによるゼンマイを巻き上げる懐中時計を出品していたジャン・アドリアン・フィリップと運命的な出会いを果たします。1945年、フランソワ・チャペックが会社を去ると、後任としてジャン・アドリアン・フィリップを迎え、1951年には社名を「パテック・フィリップ社」と改めます。

パテック・フィリップが腕時計を製作したのは1868年、ハンガリーの伯爵夫人のために用意されたもので、スイスで初めてとなる腕時計と言われています。その頃から時代は徐々に懐中時計から腕時計を求めるように変化していきます。パテック・フィリップも、複雑機構を搭載した腕時計や、スプリット秒針クロノグラフ搭載腕時計、永久カレンダー搭載腕時計といったコンプリケーションウォッチを次々と発表しました。

1929年の世界大恐慌の影響を受け、1932年にはシャルルとジャン・スターン兄弟によって買収されますが、「世界最高峰の時計をつくる」という信念は受け継がれ、同年、のちのパテック・フィリップのアイコンとも言える「カラトラバ(Ref96)」が発表され、ラウンドケースの傑作と言わしめました。

パテック・フィリップは、ジュネーブ・シール(工業製品に関する認定基準)を上回る独自の品質基準「パテック・フィリップ・シール」を設けるなど、徹底した品質管理を行い、世界最高峰のマニュファクチュールとして最高品質の時計を生み出し続けています。

Pickup Models

カラトラバ Calatrava

1932年の誕生以来、今も多くの人々を魅了するカラトラバ。パテック・フィリップのアイデンティティとも言えるラウンド型の腕時計は、世代を超え、性別を超え愛され続けています。

ノーチラス Nautilus

丸みを帯びた8角形のベゼル、船の舷窓からインスピレーションを得たという個性的なケース。一度見たら忘れられない個性を放つモデル、ノーチラスは1976年の誕生以来高い人気を誇っています。

アクアノート Aquanaut

1997年に誕生したアクアノートは、ノーチラスからインスピレーションを得て誕生したモデルで、防水性、牽引耐性、紫外線耐性に優れたハイテク・コンポジット素材のトロピカルバンドが話題となった事でも知られています。

Audemars Piguet

創業から130年以上家族経営を貫く老舗時計メーカー。
伝統と革新的な技術が生み出す芸術品。

History

オーデマ・ピゲはジュール・ルイ・オーデマとエドワール・オーギュスト・ピゲによって、1875年スイスのル・ブラッシュの村でアトリエをオープンした事から始まります。

オーデマ・ピゲは創業以来今日に至るまで一貫して創業家が経営に携わっており、のちの経営陣の一人であるオリヴィエ・オーデマも”「オーデマ ピゲ は単なる会社ではありません。独立性を保った家族経営を続けており、1875年に全てが始まったここ、ル・ブラッシュにおいて知識や技術の枠を未来の世代へと受け継いでいく責任を負っているのです。」”(※公式引用)と語っており、そのレガシーは現代にも受け継がれています。

主にジュール・ルイ・オーデマが生産・技術面を、エドワール・ピゲが販売・マーケティング面を統括し、1882年にはマニュファクチュールとして歩み出します。

この時既にミニッツリピーターや永久カレンダー、スプリット秒針クロノグラフといった複雑機構を搭載した懐中時計を開発しており、1889年にパリの万博で「グランドコンプリカシオン」を発表すると、オーデマ・ピゲの名前は瞬く間に世界に広がりました。
それらが腕時計に搭載されるようになったのは約10年後の1892年頃からとされています。

さまざまな複雑機構を搭載した時計を製造してきた事で知られるオーデマ・ピゲですが、独自の技術で世界最小の5ミニッツリピーターキャリバーや、ジャンピングアワー機構搭載の腕時計、スケルトン懐中時計など、革新的な時計を生み出し続けています。
近年、製造や組み立てを機械で行うブランドも多い中、オーデマ・ピゲは現在も全ての工程を職人の手作業で行っており、熟練の職人の手によって生み出される数々のコレクションは、多くの人々を魅了し続けています。

Pickup Models

ロイヤルオーク Royaloak

オーデマ・ピゲの象徴とも言えるロイヤルオークは1972年に誕生しました。それまでの高級時計の概念を覆す、ステンレススチールをベースとした腕時計の登場は当時大きな話題となり、ラグジュアリースポーツウォッチとして現在も人気を博しています。

ロイヤルオーク オフショア Royaloak offshore

ロイヤルオークの派生モデルであり、1993年に発表されたロイヤルオーク オフショア。
「The Beast(野獣)」の異名を持つ大ぶりなフォルムとスポーティーなデザインが人気のモデルです。

Vacheron Constantin

王侯貴族にも愛された最も歴史ある高級時計ブランド。
マルタクロスに象徴されるシンプル且つ普遍的なデザイン。

History

世界三大時計ブランドの中でも最も歴史が古く、1755年に創業されたヴァシュロン・コンスタンタン。格式高い時計ブランドと知られ、古くから王侯貴族や富裕層に愛されてきました。

創業者であるジャン・マルク・ヴァシュロンはスイスのジュネーブに自らの工房を開きました。ジャン・マルク・ヴァシュロンの手掛けた懐中時計は、精巧なアラベスク装飾が施され芸術品と称されて、卓越した職人技術はヴァシュロン・コンスタンタンの礎を築いています。

1755年の創業から現在に至るまで、創業一族が歴史を紡ぎ、1960年代に起きたクォーツショック(※1969年に日本の時計メーカー「SEIKO」が世界初のクォーツ腕時計を発表)にも途切れる事無く、発展を続けてきた類い希なるブランドとしても知られています。

1819年、創業者の孫息子ジャック・バルテルミー・ヴァシュロンが、共同経営者にフランソワ・コンスタンタンを迎えた事により、社名が現在の「ヴァシュロン・コンスタンタン」となりました。

ジュネーブに生まれた2人は、複雑時計に熱い情熱を傾けおり、30年に渡り多くの市場を開拓していきました。 その旅の最中、フランソワ・コンスタンタンがジャック・バルテルミー・ヴァシュロンに送った手紙の一節「常に最善を尽くすこと、それは常に可能である」という言葉は、のちにブランドの信条となりました。

ヴァシュロン・コンスタンタンの象徴と言えば、文字盤や竜頭にも用いられているマルタ十字ですが、このロゴは1880年にスイス連邦知的財産庁に登録されました。
マルタ十字はキリスト教の騎士修道会である聖ヨハネ騎士団の象徴とされており、8つの美徳(「忠誠心」「敬虔さ」「率直さ」「勇敢さ」「名誉」「死を恐れないこと」「弱者への庇護」「協会への敬意」)を表しているとされています。

このロゴが採用されたのには、自社の部品の一部がマルタ十字に似ていたためと言われています。

Pickup Models

オーヴァーシーズ Overseas

ヴァシュロン・コンスタンタンのコレクションの中でも、唯一のスポーツモデルとして知られるオーヴァーシーズは1996年に誕生した比較的新しいモデルで、ケース素材のバリエーションの豊富さも人気となっています。