機械式時計とクォーツ時計の違い

時計の取り扱い説明書機械式時計と
クオーツ時計の違い

機械式時計とは(手巻き・自動巻)

機械式時計 オーデマピゲ

機械式時計とは、電池や電子回路を使用せず、ゼンマイの力で動く時計のことです。
ゼンマイを巻き上げることで生まれる力を利用して、歯車を回転させ、時を刻みます。ゼンマイを巻かない状態が続くと時計は停止します。

手巻き
リューズを操作して手動でゼンマイを巻き上げます。
毎日決まった時間に巻き上げることで、安定した精度を保つことができます。
自動巻き(オートマチック)
腕の動きにより内部のローター(重り)が回転し、自動的にゼンマイが巻き上がります。
1日8時間以上着用することで、約24時間動作します(運動量によって個人差があります)。

精度について

機械式時計は、一般的に1日あたり±30秒程度の誤差が生じることがあります。使用中でも多少の進みや遅れが出るため、数日に1回、時刻の調整をおすすめします。1日あたり±5秒程度の高精度モデルもあります。

ゼンマイの巻き上げ方(自動巻・手巻き)

リューズを緩めた状態で、目安として前後に30~40回巻くことでゼンマイが巻き上がります。
手巻きは「巻き止まり」があります。無理に巻かず、抵抗を感じたらそれ以上巻かないようにしてください。
自動巻きも、手で巻き上げることが可能です。その場合、巻きすぎの心配がなく、必要以上にゼンマイが巻かれることはありません。
機械式時計のメリット
電池を使用しないため、電池切れの心配がありません。
秒針が1秒間に数回(多くは1秒間に6~8回)動くため、スムーズに流れるような動きとなります。
定期的なメンテナンスを行えば、数十年、さらには世代を超えて使い続けることが可能です。
メンテナンスしながら長く使い続けるという姿勢は、サステナブルなライフスタイルにも通じます。
毎日のゼンマイ巻きや定期的なメンテナンスという手間が、やがて愛着へと変わっていきます。
機械式時計のデメリット
精度に多少の誤差があり、使用しないと止まるため、定期的な時刻合わせが必要です。
おおよそ3~5年(機械の種類により~10年)ごとのオーバーホール(分解洗浄・調整など)が推奨され、費用が数万円~かかる場合があります。
繊細な機構のため、誤った取り扱いによる故障リスクがあります。
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機械式時計 ブライトリング

クォーツ時計とは

クォーツ時計 カルティエ

クォーツ時計は、電池を動力として水晶振動子(クォーツ)の高精度な振動を利用し、時を刻む時計です。機械式時計に比べて非常に高い精度を誇ります。 電池が切れるまで安定して作動しますが、電池の寿命は一般的に1~2年程度です。モデルやメーカーによって異なります。
汗や埃などの影響や、回路の経年劣化もあるため、機械式時計同様に定期的なメンテナンス(オーバーホール)をおすすめします。
電池切れのまま放置すると、電池の液漏れにより内部回路が故障する可能性があるため、早めの交換や電池の取り外しを行ってください。

クォーツ時計のメリット
非常に高い精度で、長期間使用しても時間のズレがほとんどありません。
基本的なメンテナンスは数年に一度の電池交換のみで、手間がかかりません。
機械式に比べて構造がシンプルなため、軽量で薄型のデザインが可能です。
クォーツ時計のデメリット
電池切れのたびに、電池交換が必要です。
電池切れの状態で放置すると、電池の液漏れによって内部にダメージを与える可能性があります。
内部の電子回路が故障すると修理が困難な場合があり、また電子部品には寿命があるため、一部のブランドを除き一生使い続けるのは難しいことがあります。
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クォーツ時計 シャネル