卓越した職人技の結晶が、いかにして世界のファッションディレクターたちを虜にする最先端のモードへと昇華したのか。その奇跡 of 歩みは、1966年のイタリア北東部、ヴェネト地方に位置する美しい古都ヴィチェンツァから始まりました。ミケーレ・タッデイ(Michele Taddei)とレンツォ・ゼンジアーロ(Renzo Zengiaro)の2人の職人によって設立された工房、それがボッテガ・ヴェネタです。イタリア語で「ヴェネトの工房」を意味するその名が示す通り、当初は地域の腕利き職人たちが集まり、高品質なレザーウェアや小物を丹念に手作業で仕立てる小さな隠れ家のような存在でした。
言葉を持たずとも、その網目がすべてを物語る。ボッテガ・ヴェネタ(Bottega Veneta)の根底に脈々と流れる哲学を最も美しく表現しているのが、1970年代にブランドが掲げた伝説的なスローガン、「自分のイニシャルだけで十分(When your own initials are enough)」という言葉です。これは、他人が作った大きなブランドロゴを誇示するのではなく、持つ人自身の個性やスタイルこそが主役であるべきだ、という強烈なミニマリズムの思想を表しています。