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ボリードBOLIDE

ボリード
「ボリード」が誕生したのは1923年。エルメスを代表するバッグ「バーキン」や「ケリー」が誕生するよりも前に溯ります。馬車から自動車へと移動手段が変化していく中、自動車移動を想定して製作され、発売当初はフランスを代表する高級車の「ブガッティ」という商品名だったボリード。車内の揺れでもバッグの中身が出ないよう、当時革ベルトを締めるのが一般的であった開閉部分にファスナーを取り入れた革新的なバッグでした。今では当たり前についているバッグのファスナーも、初めてバッグに取り入れたのが他でもないエルメスだったのです。丸みを帯びた柔らかなフォルムに、「マカロン」の愛称で親しまれるネームタグがアクセントとなった女性らしいアイテムはシーンを選ばず活躍してくれます。

ボリードの商品一覧

商品点数18
ランクB
2026/07/17 入荷
【中古B品】  エルメス ボリード31   ヴァシェットクリスペフィヨルド 元町本店
エルメス
サイズ:約W31xH25xD12cm
¥598,000(税込)
ランクA
2026/07/17 入荷
【中古A品】  エルメス ボリード35   トリヨンクレマンス 元町本店
エルメス
サイズ:約W36xH27xD13cm(実寸)
¥450,000(税込)
ランクA
【中古A品】  エルメス ボリード27   ヴォースイフト 横浜関内店
エルメス
サイズ:約W27xH20xD10cm
¥718,000(税込)
ランクAB
【中古AB品】  エルメス ボリード27   ヴォースイフト THE YOKOHAMA FRONT
エルメス
サイズ:約W27xH20xD10cm
¥638,000(税込)
ランクSA
【中古SA品】  エルメス ボリード1923 25   ヴォーエプソン 元町本店
エルメス
サイズ:約W25xH29xD10.5cm
¥1,450,000(税込)
ランクSA
【中古SA品】  エルメス ボリード1923ヴェルソ 25   ヴォーエプソン 元町本店
エルメス
サイズ:約W25xH29xD10.5cm
¥1,100,000(税込)
ランクA
【中古A品】  エルメス ボリード1923 25   ヴォーエプソン 銀座
エルメス
サイズ:約W26xH20xD10cm(実寸)
¥1,250,000(税込)
ランクA
【中古A品】  エルメス ボリード1923 35   トリヨンノビーヨ 横浜関内店
エルメス
サイズ:約W35xH28xD15cm(実寸)
¥798,000(税込)
ランクA
【中古A品】  エルメス ボリード27   ヴォースイフト 新宿歌舞伎町店
エルメス
サイズ:約W27xH20xD10cm
¥598,000(税込)
ランクA
【中古A品】  エルメス ボリード31   トリヨンクレマンス THE YOKOHAMA FRONT
エルメス
サイズ:約W31xH25xD12cm(実寸)
¥780,000(税込)
ランクA
【中古A品】  エルメス ボリード35   トリヨンクレマンス 新宿歌舞伎町店
エルメス
サイズ:約W38xH26.5xD15.5cm
¥450,000(税込)
ランクA
【中古A品】  エルメス ボリード31   トリヨンクレマンス 元町本店
エルメス
サイズ:約W31xH25xD12cm
¥858,000(税込)
ランクA
【中古A品】  エルメス ボリード31   トリヨンクレマンス 元町本店
エルメス
サイズ:約W31xH25xD12cm
¥668,000(税込)
ランクAB
【中古AB品】  エルメス ボリード37   ヴァシェットグレネアルデンヌ 横浜関内店
エルメス
サイズ:約W35x27HxD13cm(実寸)
¥478,000(税込)
ランクS
【未使用品】  エルメス ボリード1923 25   ヴォーエプソン 銀座
エルメス
サイズ:約W25xH29xD10.5cm
¥1,490,000(税込)
ランクA
【中古A品】  エルメス ボリード27   ヴォーエプソン THE YOKOHAMA FRONT
エルメス
サイズ:約W27xH20xD10cm
¥635,000(税込)
ランクA
【中古A品】  エルメス ボリード31   トリヨンクレマンス 横浜関内店
エルメス
サイズ:約W31xH25xD12cm
¥938,000(税込)
ランクA
【中古A品】  エルメス ボリード27   ヴォースイフト 元町本店
エルメス
サイズ:約W27xH20xD10cm
¥698,000(税込)

ボリード(Bolide)

■馬具工房から紡がれる至高の美 - エルメス(HERMES)日常使いが築いた職人技の歴史

エルメスの物語は、19世紀のパリにひっそりと誕生した小さな馬具工房から始まりました。メゾンの歴史を紐解く上で欠かせないのは、1837年の創業以来、一貫して守り続けてきた伝統の「職人技」です。創業者のティエリ・エルメス(Thierry Hermes)は、フランス・パリのバス・デュ-ランバール通り(Rue Basse-du-Rempart)に高級馬具工房を開設。彼が手がける馬具は、細部に至るまで計算し尽くされた機能美と優れた耐久性を兼ね備えていました。その卓越したクオリティは瞬く間にヨーロッパ中で評判となり、ナポレオン3世やロシア皇帝をはじめとする各国の王侯貴族を顧客に持つ、名実ともにトップクラスの工房として確固たる地位を築き上げました。

その高い品質の根幹を支えていたのが、エルメスの代名詞とも言える縫製技術「クチュール・セリエ(サドルステッチ ※1)」です。これは、2本の針を交差させて麻糸を交互に締め上げていく伝統的な手縫い技法です。ミシン縫いとは異なり、万が一どこか一箇所の糸が切れても全体がほつれることがなく、極めて頑丈な仕上がりとなるのが特徴です。この馬具製作の現場で極められた絶対的な技術力こそが、後のバッグ製造における揺るぎない礎となりました。

時代の転換期を迎え、メゾンに最大の変革をもたらしたのが、3代目エミール・モーリス・エルメス(Emile-Maurice Hermes)です。彼は20世紀初頭、馬車の衰退と自動車時代の到来をいち早く予見しました。移動手段が馬から車へと移り変わる中、伝統に固執するのではなく、培ってきた職人技を現代のライフスタイルに最適化させる道を選んだのです。エミールは、馬具製作で磨き抜かれたクチュール・セリエの技術と上質なレザーを用い、バッグや財布、ベルトといった革製品(レザーアイテム)、さらには衣服やライフスタイル全般へと事業を拡大しました。この大胆かつ先見の明に満ちた転身こそが、世界屈指のメゾンとしてのエルメスの物語の始まりでした。

※1:クチュール・セリエ(サドルステッチ)=伝統的な馬具製造から伝わる、2本の針を交差させて強固に縫い上げるエルメス独自の卓越した手縫い技法。

■時代を先駆ける革新 of 形 - ボリード(Bolide)の誕生と美しき進化

実用性と美の融合が、世界のバッグ史に「ファスナー」という革命をもたらしました。エルメス日常使いが革製品のメゾンとして新たな一歩を踏み出す中、バッグの歴史を根底から塗り替える傑作が誕生します。それが、今回の主役であるボリードです。その誕生のきっかけは、3代目エミール・エルメスが第一次世界大戦中にカナダへ赴いた際に出会った、ある画期的な機構にありました。エミールは、軍用車の幌(ほろ)を固定するために使用されていた「ファスナー」に着目したのです。当時のバッグといえば、金具や紐、あるいは高価な鍵を使って開閉するのが当たり前の時代でした。エミールはこのファスナーの持つ圧倒的な密閉性とスムーズな開閉機能に未来を見出し、フランス国内でファスナーの独占使用権を取得し、自社のバッグに応用することを決意しました。こうして1923年、高級ハンドバッグとして世界で初めてファスナーを採用したとされるバッグ「サック・プール・オート(Sac pour auto)」が発表されました。当時の道路事情はまだ未舗装の場所が多く、自動車の走行時には激しい揺れや埃がつきものでした。そんな過酷な自動車移動中であっても、中の荷物が外に飛び出さず、しっかりと守ることができるバッグとして開発されたのです。

発売当初、このバッグはフランスの超高級車「ブガッティ(Bugatti)」のラジエーター(フロントグリル)が描くなだらかな半円形のフォルムに似ていたことから、その名で呼ばれていました。しかし、他社製品との差別化を図り、メゾン独自のアイコンとしてのアイデンティティを明確にするため、後にフランス語でレーシングカーや流星を意味する「ボリード(Bolide)」へと改名されました。誕生当初は、自動車のトランクに積み込んで移動するための大型の旅行鞄(トラベルバッグ)として愛用されていたボリードですが、その優れた実用性と美しいシルエットは次第に都市生活を送る女性たちの注目を集めるようになります。そして1982年、豊富なサイズ展開と多彩なカラーバリエーションを携えてコレクションラインとして華やかに復活(復刻)したのを機に、普段使いができるエレガントなデイリーバッグとしての地位を確立しました。

■時代を超えて愛される名作たち - ボリード(Bolide)主要コレクション徹底解説

ボリードは、100年を超える長い歴史の中で、時代のエッセンスを取り入れながら洗練されたバリエーションを展開してきました。ここでは、特に人気の高い主要なコレクションとサイズ、および愛好家を魅了する素材の変遷について詳しく解説します。

【ボリードクラシックタイプ】
バッグの正面に施された丸いレザーパッチ、通称「マカロン」が象徴的な、ボリードの伝統を受け継ぐ正統派スタイルです。なだらかな半円形の優美なフォルムに、取り外し可能なショルダーストラップが付属しており、ハンドバッグとしてもショルダーバッグとしても使える2WAYの抜群の実用性を誇ります。デイリーユースとして特に高い支持を集めるのが「ボリード27」と「ボリード31」です。特にボリード31は、長財布やポーチ、スマートフォンなどの必需品が余裕を持って収まる収納力を備え、ビジネスからフォーマルまで幅広く活躍する万能なサイズとして愛され続けています。

【ボリード 1923(Bolide 1923)】
2017年前後に登場したこのシリーズは、1923年誕生当時のクラシカルで無駄のないミニマルなデザインを現代へと復刻させたモデルです。クラシックタイプの特徴であった正面のマカロン装飾やベースのステッチラインを大胆に排除し、よりすっきりと洗練されたモダンな表情へと生まれ変わりました。さらに、ハンドルがやや短めに設計され、ファスナーの位置がより深い位置まで下がるように改良されたことで、開口部が大きく開くようになり、荷物の出し入れのしやすさが飛躍的に向上しています。現代のスタイリングに自然と溶け込む洗練された佇まいが特徴です。

【ボリード 1923 ミニ(Bolide 1923 Mini)】
近年の世界的なミニバッグトレンドに応える形で登場した、横幅約18cmの非常にコンパクトなモデルです。手のひらに収まるような愛らしいサイズ感でありながら、上質なレザーが醸し出す品格によって、決して子供っぽくならず大人のエレガンスを演出してくれます。小ぶりなスマートフォンやリップなど、最小限の荷物をスタイリッシュに持ち運ぶためのアクセサリー感覚のバッグとして、ファッショニスタの間で高い人気を博しています。付属のロングストラップでクロスボディ(斜め掛け)にすることで、カジュアルな装いにも品の良い軽やかさをプラスできます。

【ボリード リラックス(Bolide Relax)】
ボリードが持つエレガンスをそのままに、よりカジュアルで現代的なライフスタイルに寄り添うモデルとして誕生したのが「ボリード リラックス」です。最大の魅力は、内側にキャンバス素材(トワル)を配したことで実現した、軽量で柔らかな仕上がりにあります。通常のボリードが持つ構築的な美しさとは異なり、あえてクッタリとしたソフトな質感を全面に出しており、リラクシーな旅先や週末のカジュアルなスタイリングに美しく調和します。素材には主に「ヴォー・シッキム(Veau Sikkim)」などの非常にキメ細かくしなやかなレザーが用いられており、手触りの良さも格別です。開口部が非常に大きく開く実用的な仕様も相まって、大人の日常にこなれ感を添える隠れた名作として、お洒落上級者から絶大な支持を集めています。

【ヴィンテージ・ボリードと素材の変遷】
ボリードの魅力を語る上で、エルメスが誇る極上のレザーの存在を外すことはできません。現行モデルでは、適度な柔らかさと美しい型押しが特徴の「トゴ(Togo)」や、型崩れしにくくカチッとした印象を与える「ヴォー・エプソン(Veau Epsom)」が定番として広く知られています。一方で、ヴィンテージ市場においてコレクターたちが熱い視線を注ぐのが、かつての名作素材たちです。例えば、雄仔牛の革で程よい重厚感と美しいシボを持つ「アルデンヌ(Ardennes)」や、細かな型押しにガラス加工を施した艶やかな「クシュベル(Courchevel ※2)」などは、現在は廃盤となっており高い希少価値を持ちます。これらのヴィンテージモデルは、長年の愛用によってレザーの角が取れて持ち主の身体のラインに優しく馴染み、時の経過と共に深い艶や柔らかなフェード(退色)といった独特のエイジングを魅せてくれます。この世界に二つとない情緒的な価値こそが、ヴィンテージ・ボリードが世代を超えて愛され続ける理由なのです。

※2:クシュベル=細かな型押しを施したガラス加工の牛革。現在は廃盤となっているが、軽量で傷に強くヴィンテージ市場で非常に人気が高い。

■世紀を超えて繋がる軌跡 - ボリード(Bolide)進化の歴史的年表

流れるような半円形のフォルムは、100年の時を刻みながら現代へと至ります。ボリードがどのように生まれ、時代の要請に応えながら進化を遂げてきたのか、その確かな歩みを主要な年表とともに振り返ります。
1837年:ティエリ・エルメスがフランス・パリに高級馬具工房を創業。
1892年:エルメスにおけるすべてのバッグの原点であり、のちのケリー(Kelly)やバーキン(Birkin)へと繋がる馬鞍収納用バッグ「オータクロア(Haut a courroies)」を発売。
1923年:エミール・エルメスがファスナーのフランス国内における独占使用権を取得。世界初のファスナー付きバッグ「サック・プール・オート」(のちのボリード)を発表。
1923年以降:高級レーシングカーの流線型フォルムやスピード感に由来する「ボリード」へ正式に名称を変更。
1950年代:時代の変化に伴い注文生産品(オーダーメイド)へと移行。市場での流通数が一時的に減少し、幻のバッグとなる。
1982年:豊富なサイズやカラーバリエーションを揃え、コレクションラインとして待望の復活を果たす。現代のデイリーバッグとしての地位を確立。
2017年前後:原点回帰を果たしたミニマルな「ボリード1923」が登場。さらに「ボリード1923 ミニ」などが加わり、現代のトレンドを牽引する人気モデルへ。

■一針に宿る完璧への拘り - エルメス日常使いがボリードに込めたクラフトマンシップ

ボリードの根底に流れる哲学、それは「機能美とデザインの徹底的な融合」です。一見すると非常にエレガントで流麗な半円形のフォルムですが、これは決して奇をてらったデザインではなく、すべて「道具としての使いやすさ」を極限まで追求した結果として生まれた必然の形なのです。自動車の揺れから荷物を守るための確実なファスナー、安定して自立を助ける底鋲、手になじむ強固なハンドル、そして十分な収納力。これらの実用的な要素をすべて満たした上で、一切の無駄を削ぎ落としたからこそ、100年の時を経ても全く色褪せない普遍的な美しさが宿っています。

また、エルメスが受け継ぐ卓越した職人技も、このバッグの価値を支えています。バーキンやケリーといったメゾンを代表するバッグと同様に、一つのボリードは最初から最後まで、たった一人の職人がすべての工程を手作業で縫い上げる「丸縫い」によって仕立てられます。裁断から、クチュール・セリエによる一針一針の縫製、コバ(革の裁断面)の磨き上げに至るまで、すべての工程に職人の魂と責任が込められています。完成したバッグのインサイドには、製造年や工房、そして担当した職人を識別するための刻印が静かに刻まれます。この「職人の手仕事」への絶対的なリスペクトと、使い込むほどに持ち主の手に馴染み、味わいを増していく上質なレザーへの並々ならぬこだわり。流行が激しく移り変わる現代において、エルメスが頑なまでに守り続けるこのクラフトマンシップこそが、ボリードに単なる工業製品を超えた、時を共にする芸術品としての価値を与えているのです。

■受け継がれる無二の資産 - 第三のアイコンが示す未来と市場評価

現在、世界のラグジュアリーブランド市場において、エルメスのバッグが持つ資産価値(リセールバリュー)は高い安定性を維持しています。その中でもボリードは、誰もが知る「バーキン」「ケリー」に次ぐ、エルメスの「第三のアイコン」として、国内外の熱心なコレクターやファッショニスタから極めて高い評価を受けています。

その理由の一つに、近年のファッション界における「クワイエット・ラグジュアリー(※3)」の潮流があります。大々的なブランドロゴや派手なモノグラムで誇示するのではなく、一目でそれと分かる上質な素材感と、仕立ての美しさだけで語る上品な高級志向が、世界的なトレンドとなっています。ボリードは、その思想を体現する代表的なバッグの一つです。クラシックタイプに施された主張しすぎない「マカロン」や、1923シリーズが持つ究極のミニマリズムは、知る人ぞ知るラグジュアリーの象徴として、目の肥えた大人の女性たちから改めて見出されています。さらに、エルメス全体の定期的な価格改定(値上げ傾向)に伴い、正規店での入手困難さが続く中、中古市場およびヴィンテージ市場におけるボリードの需要も年々上昇を続けています。特にブラック(Noir)やエトゥープ(Etoupe)、ゴールド(Gold)といった、シーンを選ばず一生モノとして使える定番カラーや、近年爆発的な人気を誇る「1923 25」や「1923 ミニ」などの小ぶりなサイズは、良好なコンディションの個体は流通数が限られており、高値で取引されることもあります。

100年以上前に革新的なファスナー付きバッグとして産声を上げ、時代ごとのライフスタイルに合わせて常に自らを最適化させてきたボリード。その歩みは決して止まることはありません。普遍的な美しさを保ちながら、現代のミニサイズ化やユニセックスな着こなしへの提案など、常に新鮮な驚きを与え続けるこの名作は、これからもエルメスの伝統を伝え、世代を超えて受け継がれる価値あるバッグであり続けるでしょう。

※3:クワイエット・ラグジュアリー=ブランドロゴを前面に出さず、素材の良さと仕立ての美しさで魅せる上品な高級志向。
HERMES MODEL LIST